屋根のカバー工法でコスト削減!葺き替えより安くできる理由とは
2025/11/26
屋根の老朽化や雨漏りが気になるけれど、「費用が高そうで手が出せない」と感じていませんか?
特に、葺き替え工事となると大がかりな工事になり、数十万円から100万円を超えるケースも少なくありません。
そこで注目されているのが「カバー工法(重ね葺き工法)」という選択肢です。
既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねて施工するこの方法は、工期が短く、コストも抑えやすいのが特徴。
この記事では、
・カバー工法と葺き替え工事の違い
・それぞれの費用とメリット・デメリット
・滋賀県で施工する際の注意点
について詳しく解説していきます。
カバー工法と葺き替えの違い

カバー工法とは?
カバー工法(重ね葺き工法)は、既存の屋根の上に防水シートと新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
「重ねる」という発想により、撤去・廃材処分といった工程を省略できるため、費用と工期の両方を抑えることが可能なのです。
主にスレート屋根(コロニアル・カラーベスト)や金属屋根に対して施工されます。
ただし、瓦屋根など重さがある屋根には適用できない点に注意しましょう。
葺き替え工事とは?
一方の葺き替え工事は、既存の屋根材・下地材をすべて撤去し、新しい防水シートと屋根材に交換する工法です。
屋根の「全面リニューアル」とも言える大規模な工事で、耐震性や断熱性の向上、下地腐食への対応も一度に行えるのが利点です。
ただし、その分費用が高くなりやすく、施工期間も長くなります。
カバー工法が葺き替えより安くできる理由とは?

屋根リフォームにおいて、「なぜカバー工法の方が安いのか?」と疑問に思われる方も多いでしょう。
その理由は、撤去作業や廃材処分といった工程を大幅に省略できるからです。
葺き替えの場合、既存の屋根材をすべて剥がし、下地を整える必要があります。
当然、これには人件費・処分費・足場の使用期間延長などが加わり、コストがかさみます。
一方カバー工法では、今ある屋根材の上に新しい防水シートと金属屋根などを重ねるだけなので、撤去費用も廃材処分費用もほとんどかかりません。
また、施工期間が短くなるため、職人の稼働日数も減らせるのです。
カバー工法が「コストパフォーマンスが高い」と言われるのは、こうした工程の簡略化とスピード感にあるのです。
費用相場で比較
費用面でも、カバー工法と葺き替えでは明確な差があります。
カバー工法の費用相場|60万円〜150万円
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | スレート屋根、金属屋根 |
| 使用屋根材 | ガルバリウム鋼板などの軽量金属材が主流 |
| 工期 | 5〜7日程度 |
| 特徴 | 既存屋根の上に施工。廃材なしでスムーズに完了 |
素材や面積によって変動しますが、100㎡の住宅であれば100万円前後が目安です。
葺き替え工事の費用相場|100万円〜200万円以上
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | すべての屋根(瓦・スレート・金属) |
| 使用屋根材 | 選択肢が豊富(瓦、金属、スレートなど) |
| 工期 | 7〜14日程度 |
| 特徴 | 下地まで交換するため、耐久性は抜群だが費用は高め |
同じ100㎡でも構造体の劣化が進んでいれば200万円を超えるケースも珍しくありません。
つまり、下地がしっかりしていて屋根材の寿命のみが尽きた状態なら、カバー工法の方がはるかに費用を抑えられるというわけです。
カバー工法が向いている屋根・向かない屋根とは?

屋根のカバー工法は、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねることで、工期や費用を抑えつつ、屋根の性能を回復できる魅力的なリフォーム方法です。
しかし、すべての住宅に適用できるわけではありません。屋根材の種類や下地の状態、雨漏りの有無によっては、かえってリスクを高めてしまうケースもあるのです。
ここでは、カバー工法に適している屋根・不向きな屋根の特徴を詳しく見ていきましょう。
カバー工法が向いているケース
以下のような条件が揃っている場合は、カバー工法が有効に機能する可能性が高いです。
スレート屋根(コロニアル・カラーベストなど)
平坦な構造で重ね葺きしやすく、現在最もカバー工法に適している屋根材といえます。
既存のスレートの上に軽量な金属屋根材(例:ガルバリウム鋼板)を施工することで、耐震性にも配慮しつつ、断熱・遮熱性の向上も図れます。
金属屋根(瓦棒葺き・トタンなど)の一部
金属屋根に対しても、下地が健全で、結露・雨仕舞・固定方法に十分配慮すれば、カバー工法が可能なケースがあります。
ただし、スレート屋根に比べて施工の難易度が高く、注意すべき点が多いため、必ず専門業者による判断が必要です。
特に以下の条件を満たすことが前提です。
・既存の金属屋根が大きく変形・腐食していない
・下地(野地板・垂木)がしっかりしている
・断熱材・通気層を確保し、結露対策が施される設計である
・屋根材を確実に垂木までビス固定できる構造である
下地が健全で雨漏りの兆候がない、または軽度
下地の野地板や垂木に腐食や劣化が見られないことが、カバー工法の絶対条件です。
雨漏りが1箇所程度で原因が特定できる場合であれば、部分補修を行ったうえでカバー工法を適用できる可能性もあります。
予算や工期を抑えたい場合
既存屋根を撤去する必要がないため、施工費・産廃処理費が削減でき、工期も短縮されます。
生活への影響を最小限に抑えながら、屋根全体の機能を刷新したい方に向いています。
カバー工法が向かないケース
一方で、以下のような屋根にはカバー工法を行うべきではありません。
無理に重ねてしまうと、建物の寿命を縮めたり、新たなトラブルの原因になったりするリスクが高くなります。
瓦屋根(和瓦・洋瓦)
瓦は重量が重いため、その上にさらに屋根材を重ねると構造的な負担が大きくなり、耐震性が著しく低下します。
また、表面に凹凸があるため、重ね葺きが物理的に難しいのも理由のひとつです。
こうしたケースでは、既存屋根材をすべて撤去して新しい屋根にする「葺き替え工事」が必要です。
下地が腐食している場合
野地板や垂木が腐っていたり、シロアリ被害・長年の雨漏りによる劣化がある場合は、上から新しい屋根をかぶせても症状は隠れるだけで進行してしまいます。
カバー工法はこうした「内部の見えない問題」を隠してしまう側面もあるため、下地が健全かどうかの調査は非常に重要です。
複数箇所で雨漏りが発生している
雨漏りが一箇所だけでなく、複数の場所で水が入り込んでいる場合、それは屋根全体に深刻な劣化があるサインかもしれません。
そのままカバーしてしまうと、内部でカビが発生したり、構造材が腐食したりするリスクが非常に高くなります。
このような状態では、根本から修繕できる「葺き替え工事」が推奨されます。
増築・複雑な形状の屋根
L字・T字・複雑な谷部分が多い屋根では、新しい屋根材をうまく納めることが難しく、雨仕舞の精度が下がる傾向にあります。
無理に施工すると、重ねた新しい屋根の一部から雨が侵入する恐れがあるため、事前にしっかりとした現地調査が必要です。
専門業者の点検で最適な工法を見極めましょう
カバー工法はたしかにコストパフォーマンスに優れた方法ですが、すべての屋根に万能というわけではありません。
とくに滋賀県のように積雪や雨の多い地域では、屋根の状態に応じた確実な判断が求められます。
「うちの屋根にカバー工法は使えるのか?」と気になる方は、まずは専門業者による点検を受けて、屋根の状態を正確に把握することから始めましょう。
耐久性・断熱性・メンテナンス性の違いは?

屋根工事を選ぶうえで気になるのが「耐久性」「断熱性」「メンテナンスの手間」といった性能面でしょう。それぞれについて、カバー工法と葺き替えでどう違いがあるのかを比較してみます。
耐久性の違い
カバー工法で使用される屋根材(例:ガルバリウム鋼板)は、20〜30年程度の耐用年数があります。下地がしっかりしていれば、十分な耐久性を保てます。
一方で葺き替えは、下地からすべてを新しくするため、耐久性は最も高くなります。使用する屋根材の種類によっては、40年以上もつ場合もあります。
「次のメンテナンスまで長く安心したい」という方には、葺き替えが適していると言えるでしょう。
断熱性・遮音性の違い
断熱性や遮音性については、どちらの工法でも使用する屋根材と断熱材の有無によって左右されます。
ただし、カバー工法では既存の屋根材+新しい屋根材の二重構造となるため、断熱・遮音の効果が高まることもあるのです。
特に夏の暑さが気になる滋賀県では、屋根の断熱性能が室内の快適さに直結します。遮熱塗料や断熱材を組み合わせることで、電気代の節約にもつながるでしょう。
メンテナンス性の違い
カバー工法も葺き替えも、施工後すぐに頻繁なメンテナンスが必要になることはありません。
しかし、既存の屋根を残しているカバー工法では、内部の劣化が進んでいても気づきにくいというデメリットもあります。
そのため、5〜10年ごとの点検は欠かさず行うことが重要です。逆に葺き替えでは新しい構造に刷新されているため、早期の不具合リスクは少なく、長期的な安心感が得られます。
施工期間と工事中の負担の違いは?
「工事中の生活にどれくらい影響があるのか」も、屋根工事を検討する際に気になるポイントでしょう。
カバー工法の施工期間と負担感
カバー工法の施工期間は、平均して5〜7日程度と短めです。
既存の屋根を剥がす作業がないため、工事中の騒音や粉じんも抑えられます。住みながらでも無理なく工事を進められるというのは、大きなメリットです。
また、工期が短いことで足場費用や人件費を抑えられるため、結果的に全体の費用も安くなる傾向があります。
葺き替え工事の施工期間と負担感
一方で葺き替えは、7〜14日ほどの期間を要することが一般的です。
屋根材の撤去・廃材処分・下地の施工などが加わるため、作業工程が多くなります。また、施工中は騒音やホコリが出やすく、周囲への配慮が必要です。
「急な雨漏りをすぐに止めたい」「仕事や介護で日中在宅が難しい」という方には、カバー工法の方が負担が少なくて済むケースもあります。
滋賀県でカバー工法を選ぶときの注意点とは?

滋賀県の気候や住宅事情をふまえると、カバー工法を検討する際にはいくつか注意しておきたいポイントがあります。
湿気・結露対策が重要
滋賀県は冬に雪や霜が降り、夏は蒸し暑くなる気候です。二重構造のカバー工法では、屋根内部に湿気がこもりやすく、結露が発生しやすいというリスクも。
そのため、換気棟の設置や透湿防水シートの使用といった、湿気対策をきちんと行っている業者に依頼することが大切です。
下地の状態チェックを怠らないこと
表面だけを見ると一見問題がないように見えても、下地に腐食や雨染みがある場合はカバー工法は適しません。
施工前に屋根裏やドローンでの点検を行い、写真付きの報告をしてくれる業者であれば、安心して任せられるでしょう。
実際にどちらを選ぶべき?判断のポイント
カバー工法と葺き替え、どちらを選ぶべきかは、屋根の状態・予算・将来のライフプランによって異なります。ここでは、判断の目安となるポイントをご紹介します。
カバー工法がおすすめのケース
・現在の屋根に大きな破損や雨漏りがない
・築20~30年ほどで、屋根の下地はまだ健全
・コストを抑えつつ、見た目や性能を回復させたい
・工期を短く、生活への影響を少なくしたい
カバー工法は、屋根の状態が比較的良好で、今すぐ大がかりな工事までは必要ないという方に向いています。屋根の延命とリフレッシュを兼ねた「予防的メンテナンス」として有効な手段です。
葺き替えがおすすめのケース
・雨漏りが頻発している、または野地板に腐食がある
・既存屋根がアスベスト含有材で処分が必要
・将来的に太陽光パネルの設置なども視野に入れている
・今後のメンテナンス回数を減らしたい
葺き替えは初期費用が高くなりがちですが、屋根を根本からリセットできるので、長期的な安心感と資産価値の向上につながります。
まとめ
屋根のカバー工法は、葺き替えと比べて工事の手間が少なく、費用も抑えられるという点で、多くの住宅にとって魅力的な選択肢です。
ただし、「どんな家にも適しているわけではない」というのも事実。下地の劣化具合や既存屋根の種類、地域の気候条件など、複数の要素を総合的に判断する必要があります。
滋賀県のように四季の寒暖差や湿気が大きい地域では、特に施工方法の選定が重要です。
「うちの屋根はカバーできるのか」「修理と塗装、どっちが得か」などのお悩みがある方は、一級建築板金技能士が在籍するMETALISE(メタライズ)までお気軽にご相談ください。
現地調査・見積もりは無料で承っております。適切な診断とわかりやすいご提案をお約束いたします。
METALISEでおこなったカバー工法の施工実績
Q&A
Q. カバー工法はすべての屋根に対応できますか?
A. いいえ。下地に大きな傷みがある場合や、既存屋根が二重構造ですでに1回カバー済みのケースでは、カバー工法は適しません。その場合は葺き替えが必要です。
Q. 雨漏りしていてもカバー工法は可能ですか?
A. 雨漏りの原因が軽微で、下地が健全な場合には可能です。ただし、原因が特定できず下地にも影響がある場合は、カバー工法では対処しきれない可能性があります。必ず事前点検が必要です。
Q. 工事期間中は家に住み続けられますか?
A. はい。カバー工法も葺き替え工事も、基本的には住みながら施工できます。ただし、葺き替えは騒音や工期が長いため、日中の在宅時間が気になる方はカバー工法の方が負担が少ないでしょう。
Q. 工事後のメンテナンスは必要ですか?
A. どちらの工法でも、10年ごとを目安に点検を受けるのが理想です。特にカバー工法では内部が見えないため、定期点検で早期に異常を発見することが大切です。

















