屋根塗装と屋根修理、どちらが正解?住宅事情に合った選び方
2025/10/30
屋根のメンテナンスを検討するとき、多くの方が迷うのが「塗装か、修理か」という選択です。
この記事では、屋根塗装と屋根修理の違いとそれぞれの役割、向いている状況などを詳しく解説。
「どちらが必要かよくわからない」と悩んでいる方でも、自宅の状態や予算に合った選び方が見えてくるはずです。
後半では、滋賀県内で信頼できる施工業者の選び方にも触れていますので、業者探しで失敗したくない方もぜひご覧ください。
屋根塗装と屋根修理はどう違う?基本を押さえよう
屋根のメンテナンスを検討する際、真っ先に直面するのが「塗装すべきか、修理すべきか」という選択です。
いずれも屋根の寿命を延ばすための重要な手段ですが、目的も施工内容もまったく異なります。
この章では、それぞれの役割を明確にしていきます。
屋根塗装とは?目的と効果

屋根塗装とは、屋根材の表面に塗料を塗り重ねて保護膜を作り、屋根の美観と機能性を維持するメンテナンス方法です。
一見すると「見た目をきれいにするための工事」という印象を持たれがちですが、実は屋根の寿命に大きく関わる非常に重要な工程なのです。
屋根は、日々強い紫外線や雨風、気温差にさらされています。
その影響で屋根材の表面は徐々に劣化していきますが、塗装によってその進行を抑えることができます。
特にスレート屋根や金属屋根のように塗膜で保護されているタイプは、定期的な塗装を行うことで耐用年数がぐっと伸びる傾向にあります。
また、塗料の種類によっては、防水性だけでなく遮熱性・断熱性といったプラスの効果も期待できるのです。
たとえば夏場、遮熱塗料を使えば屋根表面の温度上昇を抑えることができ、室内の熱ごもりが軽減されることもあります。
ただし注意が必要なのは、屋根塗装はあくまでも「予防的メンテナンス」だということ。
屋根材そのものに亀裂が入っていたり、下地の防水シートが劣化していたりするようなケースでは、塗装をしても根本的な解決にはなりません。
見た目は一時的に美しくなっても、内部の劣化が進行していれば、数年後に大がかりな修繕が必要になる可能性があるのです。
屋根修理とは?部分修理から葺き替えまで

一方の屋根修理とは、既に発生している不具合に対処するための対症療法的な工事です。
瓦がズレてしまっている、スレートが割れている、棟板金が浮いているといった具体的な破損がある場合には、塗装では対応できません。
屋根修理の目的は、そうした破損部分を取り除き、本来の機能を取り戻すこと。
状況に応じて、
・瓦やスレートの差し替え
・棟板金の補修や交換
・雨漏り箇所の部分補修
・下地材(野地板・ルーフィング)の張り替え
といったさまざまな工事が行われます。
また、劣化が広範囲におよび、屋根全体が弱っている場合には「葺き替え工事」や「カバー工法」といった大規模な施工が必要になることもあります。
葺き替え工事とは、古い屋根材をすべて撤去し、下地から新しくやり直す方法です。
一方、カバー工法は既存の屋根材の上から新しい軽量屋根材(多くは金属製)を重ね張りするもので、工期やコストの面で葺き替えよりも手軽な選択肢とされています。
このように、屋根修理は「今起きている不具合を解消する」ことに主眼が置かれているのが特徴です。
たとえば雨漏りが起きているのに塗装だけを行ってしまえば、かえって内部の湿気を閉じ込めてしまい、腐食やカビの原因になりかねません。
どちらを選ぶべき?判断のポイントは「劣化の程度」

表面的な劣化なら塗装が有効
色あせ、チョーキング(塗膜の粉化)、カビ・藻の発生といった症状が見られる場合は、塗装で対応できることが多いです。
特に築10年〜15年程度で大きなトラブルがない屋根であれば、塗装で十分機能を回復させられるケースがほとんどです。
また、遮熱塗料や断熱塗料を選べば、夏の室内温度を下げる効果も期待できるため、電気代の節約にもつながります。
雨漏りや下地の劣化があれば修理が必要
一方で、屋根の内部に問題がある場合は、塗装では対処できません。
以下のような症状が見られる場合は、早急な修理が必要です。
・天井や壁に雨染みがある
・屋根裏に湿気やカビが発生している
・瓦やスレートが割れている、剥がれている
・棟板金が浮いている、釘が抜けている
これらは、すでに雨水が屋根内部に侵入しているサインかもしれません。
塗装だけで済ませてしまうと、見た目だけ整っていても中で腐食が進行し、数年後に大規模な修理が必要になる可能性があります。
築年数や屋根材の種類でも判断が分かれる
築10年未満なら基本は塗装でOK。
築15年〜20年を超えてくると、下地の状態も含めた点検を行い、必要に応じて修理も検討した方が安心です。
屋根材の種類によっても判断は異なります。
たとえば、スレートや金属屋根は塗装によるメンテナンスが基本ですが、和瓦は塗装よりも部分修理や葺き直しが優先されることが多いです。
「築年数+屋根材の種類+現在の劣化状況」この3つをセットで考えるのがポイントです。
    
判断に迷ったらどうする?専門家による診断のススメ

自己判断はリスクが大きい
屋根は高所であり、劣化症状も見た目では分かりにくいため、素人判断はおすすめできません。
「塗装で済むと思っていたら、実は雨漏りが始まっていた」といったケースも多くあります。
診断の結果によっては、火災保険の適用で費用が軽減される可能性もありますので、まずはプロに見てもらうのが安心です。
点検だけでも依頼できる業者も
滋賀県内には、点検・診断だけでも対応してくれる業者もあります。
一級建築板金技能士などの資格をもつ専門家による調査なら、屋根材の状態はもちろん、下地の劣化や雨仕舞の不備まで見抜いてもらえます。
適切なメンテナンス時期を見極めるうえでも、早めの相談が得策です。
費用面での比較:塗装と修理はどちらが高い?

「できればコストは抑えたいけど、将来的に無駄な出費は避けたい…」
屋根メンテナンスを考える際、多くの方が気になるのが工事費用の違いです。
ここでは、屋根塗装と屋根修理、それぞれの費用相場やコストの考え方についてご説明します。
屋根塗装の費用相場とは?
まず屋根塗装ですが、一般的な住宅(延べ床面積80~100㎡程度)で施工する場合、40万円〜80万円前後がひとつの目安になります。
この金額には、足場設置費、洗浄・下地処理、下塗り・中塗り・上塗りといった基本的な工程が含まれています。
価格の変動要因としては以下のような点が挙げられます。
・使用する塗料の種類(遮熱塗料や無機塗料はやや高額)
・屋根の形状や勾配(急勾配ほど足場費用が高くなります)
・劣化の度合い(下地処理が多いほど費用は増加)
塗装はあくまで表面の保護であり、屋根の基本構造が健全であることが前提です。
それゆえ、まだ屋根が使える状態であれば、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。
屋根修理の費用相場とは?
次に屋根修理ですが、こちらは劣化の範囲や修理内容によって大きく変わるのが特徴です。
例えば、瓦が数枚ズレていたり、棟板金が外れていたりといった軽微なケースであれば、5万円〜10万円程度で修理が可能なこともあります。
ただし、屋根全体にゆがみがある、野地板や防水シートが劣化しているといった状況では、部分補修では間に合いません。
この場合は、
・下地ごと新しくする「葺き替え工事」
・屋根材を被せる「カバー工法」
といった大規模な工事が必要になり、費用も100万円〜200万円以上かかることがあります。
また、屋根材の種類(瓦、スレート、金属屋根など)によっても施工方法や必要な材料が異なるため、金額には差が出やすいのです。
「今すぐ安く」だけで判断していい?費用の見極めポイント
「できれば塗装で済ませたい」というのが本音の方も多いでしょう。
たしかに、塗装は初期費用が比較的抑えやすいメンテナンス方法です。
ですが、屋根材や下地が劣化している状態で無理に塗装を施すと、数年後にまた雨漏りや構造の腐食が起きる可能性があります。
その場合、結果的に再施工や大規模修理が必要になり、かえって高くついてしまうということも珍しくありません。
ですから、費用だけにとらわれるのではなく、屋根の今の状態に合った工事を選ぶことが、長期的に見れば一番の節約になるのです。
費用面で迷ったら、まずは専門業者に診断を
「塗装で大丈夫か、修理が必要なのか、自分では判断がつかない…」
そう感じるのは当然のことです。
屋根の状態は、実際に屋根に上がって調査をしないと正確にはわかりません。
信頼できる専門業者であれば、現地調査のうえで複数のプラン(塗装/修理)を比較提案してくれることもあります。
費用の比較だけでなく、ライフプランや今後の修繕計画をふまえたアドバイスも受けられるので、納得したうえで施工を進められるでしょう。
まとめ
屋根の状態や築年数、そして劣化の進行度によって「塗装か修理か」の最適解は変わります。
大切なのは、今の状態を正確に把握し、必要以上に費用をかけず、かつ安心できる方法を選ぶことです。
滋賀県で屋根の点検やメンテナンスをお考えの方は、「一級建築板金技能士」が在籍するMETALISEにお気軽にご相談ください。
点検だけでも対応可能ですので、「まだ早いかも」と思っている方も、一度ご自宅の屋根と向き合ってみてはいかがでしょうか。
Q&A
屋根のメンテナンスを考えるとき、「どちらを選ぶべきか」「費用は?効果は?」など、気になる点も多いはずです。ここでは、よくある質問をわかりやすく解説していきます。
Q. 塗装すれば雨漏りは防げますか?
A. 塗装は、屋根材の表面を保護する目的ではとても有効です。
紫外線や風雨から屋根を守り、防水性・耐久性の維持に効果があります。
ただし、すでに屋根の内部で雨水が浸入しているような場合には、塗装だけでは根本的な解決にはなりません。
このようなケースでは、まず下地や構造部分の補修を行い、そのうえで塗装を施すのが適切です。
塗装はあくまで“予防的”なメンテナンス。雨漏りがある場合には、先に屋根修理を検討する必要があるでしょう。
Q. 点検には費用がかかりますか?
A. 点検費用については、業者によって無料・有料の違いがあります。
ただ、近年は「初回点検無料」や「見積もり無料」というサービスを行っている業者も多く、気軽に相談しやすくなっています。
とはいえ、無料であっても調査の質は業者によってさまざまです。
単に屋根を眺めて終わりではなく、写真付きの報告書を作成してくれる業者かどうかも確認しておくと安心できるでしょう。
ちなみに、滋賀県の屋根修理専門業者「METALISE(メタライズ)」では、現地での相談・点検・お見積もりはすべて無料で承っています。
初めての方でも安心してご依頼いただけますので、「まずは状態だけでも見てほしい」という段階でも、ぜひ気軽にご相談ください。
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